商品紹介
「銀座百点」という雑誌をご存知でしょうか?
「銀座百点」は、銀座に店舗を持つ百店が結成した「銀座百店会」が、「銀座のかおりを届ける雑誌として1955年に発行を開始し、今なお刊行され続けている日本初のタウン誌です。
そう! 奮発して銀座の老舗で飲食した後、お会計時にレジで目に付いたりする、あの、おしゃれな小冊子です!
今回ご紹介する『私の銀座』(2012年発刊、新潮文庫)は、その雑誌に掲載された著名人の巻頭エッセイより、有吉佐和子、司馬遼太郎、松本清張、三島由紀夫、開高健、大江健三郎、山口瞳、遠藤周作、新田次郎、吉行淳之介、淀川長治、森村誠一、向田邦子、城山三郎、山田洋次、三國連太郎、横溝正史、橋田壽賀子、沢木耕太朗、植村直己、北杜夫、村上春樹、戸田奈津子、高峰秀子、宮本輝、立川談志、白洲正子、北原亞以子、藤沢周平、養老孟司、藤子不二雄A、藤原正彦、小椋佳、佐野洋子、もたいまさこ、松本幸四郎、桃井かおり、小林カツ代、吉村昭、森田芳光、安藤優子、児玉清、水野真紀、重松清、里中満智子、横山秀夫、角田光代、町田康、小池真理子、長塚京三、佐野史郎、阿久悠、本上まなみ、塩野七生、畠中恵、新藤兼人、中村富十郎、川上未映子、海堂尊、林真理子という、いずれも錚々たる60人を厳選した本です。
三國連太郎が戦前と戦後すぐのことを振り返り、「私の全感覚を焦げ茶色に染めるものを持っているかもしれない」銀座について考察すれば、橋田壽賀子が銀座に対するコンプレックスを語り、植村直己が叶わなかった壮大な冒険計画を語る。松本幸四郎が楽屋泥棒と楽屋で働く人々について語ると、山田洋次は欧米映画に対するコンプレックスを語り、横溝正史は右背部に走る痛みについて語る。そうかと思えば、村上春樹のゆる~い文章があり、養老孟司が酒が嫌いと言いながら最後には好きと言い、開高健が薄雪のスキー場で開かれたスキー教室で一緒になった若者たちに、あなどられた仕返しに、炉辺でパリの立小便事情について語り、ひんしゅくを買う。
書きたいことが書かれ、肩の力が抜けた文章の数々からは、銀座のかおりのみならず、著名人の飾らない人柄が香り立ちます。
1人あたり3~6Pほどの短い文章を読み終わると、早く次の人の文章が読みたくなる、飽きの来ない椀子そばのような1冊です。
読書感想文を書き終わっていないあなた! ぜひとも買ってご利用してください。
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