「親子でつかんだ!発達障害の内定・就職体験記 (Kaien特別セミナー「ここまで進んだ!発達障害学生支援のいま❷」
ガクプロをお使いいただいたことのある、発達障害当事者のお子さんをお持ちの保護者3名にご登壇いただき、お話をうかがいました。
今回のゲスト
- 障害枠で事務補助業務を2年半されている息子さん(24歳)をお持ちのお母様 つばみさん
- 障害クローズの一般枠でデータ分析業務を3年9ヶ月されている息子さん(28歳)をお持ちのお父様 ふにゅうさん
- 特例子会社の契約社員3年目の息子さん(24歳)を持つお父様 YIさん
ケース1: つばみさんの場合
自閉傾向のある24歳の息子さんを持つお母様。息子さんは、小さい頃に障害の診断をされていましたが、自己理解が苦手なことから、障害受容が困難でした。そのため、お母様が手帳就労の利点などを伝えていくことに務めてきました。
大きな転機となったのは、上京して明星大学に進学し、スタートプログラム(発達障害の学生特化支援)に参加したことです。自分に似たタイプの友人が出来たことで、就活・卒業後について考え始めました。大学のシンポジウムを通じてKaienを知り、大学3年からKaienを利用して就活の相談するようになりました。就活については本人の意志のもと進め、親がサポートをする形で進めていきました。
大学4年の3月下旬にマイナーリーグを通して障害枠で事務補助として就職することが出来ました。内定から就職まで15日間を、Kaienに籍を置くことで、就労サポートを受けられることが出来て有難かったとのことです。
ケース2: ふにゅうさんの場合
ASDがある28歳の息子さんを持つお父様。大学の学生相談室でガクプロを紹介してもらい、大学4~5年でガクプロを利用されていました。
大学は観光学部だったこともあり、ホテルへの就職にこだわりました。親としては、接客は一番苦手な部分だからと反対したものの、本人は譲らずに一般枠でホテルに就職をされました。
しかし、入社1ヶ月で出社ができない状態になってしまいました。こういった経験から、息子さんはホテル業界が向かない分野であると認識し、別分野への就職を検討し始めました。
その際は、新宿若者限定ハローワークにて適性診断やカウンセリングを受けました。それがきっかけでデータ分析に適性があると分かり、一般クローズでのデータ分析職での就職を果たしました。
ケース3: YIさんの場合
発達障害がある24歳の息子さんを持つお父様。息子さんは、高校のときにKaienにてTEENSに毎日通い、大学でガクプロに移行しました。
就活の初期は、一般枠でコンピュータ関係の企業への就職を目指していました。一度こだわると方向転換が難しく、1年かけて30社程受けましたが、全て不採用でした。
この結果を受けて、ご本人は一般枠での就職が難しいことに納得し、ガクプロからアドバイスをもらって、障者雇用での就職に切り替えました。切り替えてからは、応募は数社で採用に至りました。
結果的に、本人の特性を理解してくれる特例子会社で契約社員として入社することができました。
障害者手帳・障害者雇用についての考え方
ふにゅうさんの場合は、息子さん自身が障害者手帳を取得して障害者雇用で働くことに拒絶感を持っていました。障害者手帳を取って障害者雇用に就くかどうかについては、お子様が最終的にどうしたいと考えるかで決めるのが良いのではないか。親として出来ることは、障害者雇用と一般枠雇用、それぞれ選んだ場合の方向づけを示してあげ、その中でお子さんが選んでいくことです。親は中立の立場でいるのが良いのではないか、とお話しされていました。
最後に
発達障害当事者の保護者お三方による発達障害学生支援のお話、いかがでしたでしょうか。ここでは具体的な支援内容や就職の経緯など書ききれませんでしたが、他にもさまざまなお話・エピソードが語られています。
その様子は、ぜひ動画フルバージョンをご覧ください。
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