マイナーリーグバナーのご紹介

 

まず初めに



 皆様初めまして。

 

 初投稿になります、Kaien大宮所属の訓練生です。

 

 この度は初回の記事作成という事で、投稿作業を学ぶ意味も含めてマイナーリーグのバナーの作成、及びそのご紹介をさせて頂く運びとなりました。

 差し当たって全部で三つ、作成したバナーにはブログチームメンバーに投票を頂き、ランキングが決定しております。
 今回はその数字と頂いた感想、説明等々を添えてご紹介させて頂きますので、どうぞ宜しくお願いします。




 さて、ランキングは昇順になります。まず第3位から、順番に発表していきましょう。


第3位 【一芸活かせる求人サイト】



■作成経緯とコンセプト


 猫ちゃん、可愛いですよね。

 さておき、広告のちょっとしたセオリーとして3Bの法則(美人のBeauty、赤ちゃんのBaby、動物のBeast、それらは親しみ易く人の目を惹き易い)というものが御座いまして。その点を鑑みた上で先達の方々の例を参照してみますとそれなりに前例が存在していたので、一つは作ってみるべきと思い、作成に至った次第で御座います。

 作成当時(2024年3月中旬頃)のマイナーリーグ公式サイトにあった謳い文句を簡潔にしてテーマとし、そのままキャッチコピーにしております。一芸というワードを特に意識して、画像には何やら一発芸を披露する猫ちゃんを選びました。

 狙いとして親しみ易さを根底に置いています。フォントは丸めの筆文字系を、背景やテキストボックスは絵の雰囲気に合うパステル調を選択しつつ、「これぞ一芸披露!」と言わんばかりの集中線を入れ、同様のパステル調で馴染ませました。



■頂いたコメント「確かに可愛いけども……」


 「傘に乗る玉がメインメッセージに被り過ぎている」

 「右下の文字の余白がなく全体的に読みにくく感じられる」



■感想


 おっしゃる通りで御座います……猛省。過去例をもう少し学習し倣うべきでした。

 こちら作成段階で文字の配置にかなり苦慮しました。猫ちゃんを置いたは良いものの文字をどう置くか。悩んだ末の答えが結局視線の先に大きく置く事。大きさはいいと思うのですが、これは置き方にもう少し工夫が必要だった様に思います。

 またこちら、テーマコンセプトに引っ張られすぎて割と広告の内容が「求人サイト」の物であるという点を忘れて、疎かにしているのも問題だと思いました。過去例を参照したのに何故……せめて何か連想させる物品なり何なりを玉と挿げ替えるか、猫ちゃん自体を一般的な社会人的恰好に変えて一芸を披露させるべきでしょうに。折角の猫ちゃんも根本的なミスが多ければ活きません。トホホです。




 気を取り直しまして、第二位です。


第2位 【トクイを仕事に!】



■作成経緯とコンセプト


 バナーなら、キャッチコピーは大事でしょう。

 こちら、内容に書かれている時期でお察しの方もいらっしゃると思いますが、二か月ほど前、Kaienの訓練プログラムの一つであるデザイン登竜門の課題制作の際に作成致しました。お恥ずかしながら、処女作で御座います。

 初回なので兎に角「お仕事求人サイトらしい物を」と意識しました。画像は見るからに明るい表情をしたスーツ姿の男女を選択。登竜門で学んだ内容を反映し、情報の配置等は概ね例を模倣しております。背景の放射状に広がる図形の先に、飛び出したキャッチコピーをドン。分かり易く目立たせようと意識しました。一応ロゴのメガホンの形に似る隠し効果も(偶然じゃなく着想はこっちから)あったりします。

 因みにキャッチコピー自体にも経緯が御座いまして。講師の方が出した前提に、”「障害者」というワードを出さず、公式サイトにて前面に押し出されている「とがりを活かす」の様なものを考えて欲しい”というものがありましたので、どうしたものかと。小一時間悩んだ末に、それっぽく洒落を効かせたものを考え付いたのです。

 得意/特異 を仕事に、といった具合に。



■頂いたコメント「キャッチコピーは圧倒的に目立っている」


 「ただ左下の赤丸に違和感が(青帯に対し余白が無い)」

 「下側のフォント(応募先に迷ったら~などの部分)に些か安っぽさを感じた」



■感想


 分かり難いので裏側にしまっておいた洒落は兎も角、狙いはちゃんと上手くいって伝わったのかなと思います。拙いなりに頑張った物なので、その点はほっとしました。

 ご指摘を受けた反省点も今なら理解出来ます。当方のバナー制作物は大半AdobeのIllustratorを使っていますが、当時は操作に慣れず苦戦していたので、図形と文字の揃え方やフォントなんかが最適じゃないんですよね。今ならばもう少し改善出来そうです。




 さて、続いては堂々の第一位の発表です。


第1位 【ああ、この道ならいけるかも。】



■作成経緯とコンセプト


 明るい未来を進みたい。

 筆者も同じ立場なので思いました。なにぶん、就職を目指す身分は不安で一杯です。ならばそれを手助けするサイトは、光溢れる道を指し示すべきではないか、と。

 というのは少し後付けに近く、現実は過去例をざっと一通り見て、ランキングの高い物の傾向を洗い出した結果至ったテーマです。第一に「明るい」事。第二に、これはまあ当然なのですが「社会人を連想させる姿形」がある事が条件でした。

 その上で、個人的に気に入った構図があったので、その中から「光に向かって歩く社会人」という部分を抽出、検索にかけてフリー素材を探したらドンピシャなのがありました。素材作成者様に感謝を申し上げなくてはなりません。

 余りにドンピシャだったので、キャッチコピーは画像を見た印象を素直に、淡く、それでいて確かな希望のあるフォントにして、映画の宣伝広告の様な配置で載せました。メッセージ性はこれだけでもう十分なので、後は下のスペースにロゴを大きく置いて、公式サイトの謳い文句の一つをロゴのブルーを使った台形に乗せて下に置くだけ。シンプルに視線が集まる様にしました。



■頂いたコメント「他のバナーに比べてひとつ抜きん出ている」


 「バナー広告においては、何の製品・サービスであるかというロゴの視認性が高いことと、その製品・サービスの特徴が初めて見る人にも分かりやすく記述されていることが「質が良い」とされる条件。そのいずれも高い水準で満たしている」

 「シンプルな構図ながら直球なメッセージでインパクトを感じた」

 「白抜きが下地のアスファルト、土手と色が被って見辛いのは気になる」

 「『マイナーリーグを使って就活をするという方法(道)なら安心して進めるかも』というコピー&画像が、マイナーリーグの『当事者のニーズに直結している』という口コミの評判にマッチしている」



■感想


 圧倒的好評。要因ですが、素の画像のマッチ度合が高過ぎて殆ど素材のまんまですから、実力の大部分は素材製作者様の力で補っていると言っても過言ではありません。なので殆どリサーチで大勢が決したと言って良いと思います。手応えがあったのもその部分でした。情報を上手く集めた結果、感性が良い方向に働いたのです。




 といっても傾向を見定めて検索しても、マッチする素材に巡り合えない事はザラにあります。ここまでマッチするのは非常に稀です。やはり偶然と素材製作者様に感謝するとして、一つ、このバナーに関しては論ずる点が。



振り返り 【一位バナーで考える、可読性とデザイン性のバランス問題】



 これまで作ってきたアイキャッチやバナー全てで大体ぶつかった問題です。画像ドン、フォントドドン。「あれ?これって見易くないのでは?」

 一位のバナーも唯一、この点で引っ掛かっています。ご指摘も受けてましたね。そうです、このバナーにおいて最も自身の腕前が試されていた部分であり、評価を頂いていた部分でもあるキャッチフレーズ。若干可読性に難があるんです。


淡くし過ぎたか、このくらい小さくすると分かり易いです。

 といいますのもこちら、メッセージ的に絶対背景に合う、明るい色合いでなければなりません。「いけるかも」は”かも”と付いてますが、成功を予感させる期待であって、決して失敗を予感させる願望や不安では無いからです。ただ予感ではあるので、あまりはっきりとさせ過ぎるのもどうかと思うんですよね。


可読性の高そうな黒はこの通り。確かによく読めますが、失敗の予感が……
黒縁にすれば可読性は上がりますが、何だかちょっと暗いし期待にしては確信的過ぎるかも……

 悩んだ末に講師の方に相談しまして、上記1位の、軽いドロップシャドウを入れた物が完成形となった経緯がありました。

 絵に溶け込む様な形であり、断言はしないまでもはっきりと希望を持ったニュアンスで口にする様な、そんな塩梅が気に入っておりましたが。改めて見ると、やはり人によって見え難さが勝ってしまうラインではあるんですよね。

 この辺本当に難しいのです。あまりハッキリクッキリし過ぎるとニュアンスから離れてしまい、かといって淡くし過ぎるとアイキャッチとして機能不全に陥ってしまう。どうすりゃいいんですか。

 結論、他者の意見を取り入れて、只管擦り合わせるしかないのだと思います。このバナー、自分は先述の条件からほぼ白一択だと思っていたのですが、コメント頂いた方の中で「修正するとしたらマイナーリーグロゴのオレンジや、明るい黄色を使うというのもアリなのでは」という意見がありました。

 なので、試してみたのです。こういった具合に。


Kaienロゴのオレンジ使用塗白縁。素だと色が強すぎるので調整しています。もうちょっと調整重ねればいけなくもなさそうです。
黄色グラデーション塗黒縁+光沢。映画からバラエティ番組に寄りました。ただこれはこれで良い質感。
左の光沢の案を受けて原点回帰。白塗微黒淵+光沢。ニュアンスをある程度維持しつつ可読性上昇。

 するとどうでしょう、かなり幅が広がったと思います。ニュアンスの変化に合わせて文字崩し(例えば”道”の部分だけ縦に少し長くしたり)してみるのもいいかもしれない、とか。どん詰まりしていた思考がだいぶ抜けました。

 やはりフィードバックは大事です。障害者の方向けの求人サイトというのもありますし、もしかしたら色盲の方も広告を目にするかもしれません。そういった配慮をしつつ制作する為には、意見を伺う事は必須でしょう。

 怠らない様、心掛けたいものです。



あとがき

冒頭にあった通り初の記事投稿でしたが、如何でしたか? 楽しんで頂けたのなら幸いです。

度重ねになりますが、この度作成したバナーに使用した素材の作成者様や、アンケートに協力して下さった方々にこの場で感謝を申し上げます。

ここまで読んで頂き、誠に有難う御座いました。