書評『おひとりさまの老後』

こんにちは。Kaien池袋の訓練生です。

今回は書評にチャレンジしてみました。楽しんでいただけましたら幸いです。

 

 

私は今回『おひとりさまの老後』という本を読みました(商品ページはこちら)。

この本を選んだ理由は、私がもうすぐ40代に突入する独身女だからです。

訓練生にそんな年齢の人いるの?!と思われる方もいるとは思いますが、いるのですよ~。

そしてこの著者である上野千鶴子さんが結婚について語る『結婚帝国』を数か月前に読んでとても面白かったからです。上野さんの本を読んだのはこれが初めてでした。

 

上野さんは、女性を取り巻く社会問題について歯に衣着せず、かつ論理的に意見をすることができる地位にまで登りつめることができた数少ない女性です。

いわゆるフェミニストなのですが、フェミニストと聞くとそんなに良いイメージを抱く人ってあまりいない気がします。

私もかつては上野さんをはじめ“フェミニスト”のことを不思議となぜか“ちょっと変な人達”と思っていました。

しかし『結婚帝国』で初めて上野さんの意見を読んで、何もおかしなことは言っていないしむしろ共感するところが多かったのです。

 

人はみな長生きすればするほど結局最後はひとりになる。特に女性は男性より平均寿命が長く、結婚していようがいまいが“お一人様の老後”になる可能性は高い。

ということで上野千鶴子さんが、老後の一人暮らしのためのノウハウを広い交友関係や社会学者としての知見をもちいて様々につづったのが今回の著書『おひとりさまの老後』です。

 

この本を読んで1番心に残ったのは、上野さんが“友人”の定義を、

“必要なときに駆けつけてくれ、自分を支えてくれ、慰めてくれ、経験を分かち合える存在”とし、

その“友人”をつくるために努力し、関係を維持しつづけるために意識的に定期メンテナンスをしているというところです。

私もそのような友人こそが本当の友人だということに同意こそすれ、まさか上野さんのような人でも真の友人を得るためにこんなにも努力しているのかと驚きました。

なぜなら、上野さんのような社交的で優秀な人なら努力せずとも自然に“友人”はできるものだろうと思っていたからです。

 

私はこの本から、老後の独り身を安心して暮らしていくためにはやっぱり今からでも色々と準備はしておくべきだし、その中でも“友人”はとても大切だということを学びました。

私にとって人付き合いはなかなか苦手なもので避けがちなものではありましたが、それでもこれからは“友人”作りをもっと意識して取り組んでいこうと思いました。