アイキャッチデザインの舞台裏

 
こんにちは、クリエイティブコースの訓練生です。Kaienオンラインショップのブログは様々な拠点の訓練生が共同運営しております。記事作成だけでなく、投稿や固定ページ、季節ごとに変わるトップページなどその業務は様々…
今回はブログの顔ともいえるアイキャッチ画像をどのように作っているかお話したいと思います。

着想とラフについて

ブログの内容は連絡事項から商品紹介、修了生のインタビューなど多岐に渡ります。そのため、デザインする際は既存の書籍などイメージが明確な物、一度もお会いしたことがない修了生からのメッセージなどイメージが難しいものまで様々です。
そのため、講師やチームメイト等の意見や自分のアイディアを元に「企画文」を作成するなどして何を作るのかを明確にしていきます。

このように、必要な技術やイメージのアイディア出しをすることで、完成品に反映されなくても立ち止まらずに進むことができます。
また、この段階で原稿作成担当者にタイトルを変更する提案を出すこともあり、最終的なブログの完成度に大きな影響を及ぼす工程です。

この画像の例では元記事の「飯田橋付近では桜の様々な顔を楽しめる」というコンセプトをブログの本文から単語を抽出、イメージを整理する事で見つけ出す工程を経た結果「お重の枠でお花見の色々な顔を切り取って魅せる事で魅せる」という表現のラフデザインになりました。

初案デザインと推敲について

方向性が決まったら、次にテンプレートを元に初案を作っていきます。初案を作る上では、表題文字がどう見えるかを優先する事が多いです。読みやすさの中でフォントや素材を組み合わせて形にしていきます。ある程度完成形が見えたらラフ案として提出、方向性が間違っていないか確認を取ります。

・実際に使用しているテンプレート

方向性の許可を頂いたらいよいよ仕上げです。この段階で最初の構想から大幅にイメージが変わることもあれば、ラフの段階でほぼ完成する事もあります。
仕上げの内容としては「配置をそろえる」「色調をそろえる」「演出を追加する」の3種類に大別できます。ここでラフ作成時に集めた参考資料が非常に役に立ち、修正を繰り返しながらイメージにそぐわない箇所を減らしていきます。
 

【お花見の楽しみ方】

この例の場合、松花堂弁当をイメージした枠の中に桜の景色を詰め込むというラフデザインの表現をそのままに「写真をイラスト風に加工」「文字や枠の色を合わせ」「文字と桜の配置バランスと可読性を改善」の3要素を設けることで改善しています。

フィードバックと反映について

こうして完成したものをSlack上でチームメイトや講師へチェックに出して問題なければブログの記事になります。
しかし、イメージが迷走したりうまく形に出来ないものだったりなど、何度も意見を交わしたデザインもあります。そうする時は漠然と意見を聞くのではなく、「自分の目指したいイメージ、自分の考える問題点」などを添えて共有すると自分の改善点に気づくことが多いです。
 

【商品の紹介 ~天才同士の駆け引きと歴史の裏側を覗く二冊】

この例の場合、題材となる2冊の要素を組み合わせるアイディアまではよかったものの、ラフデザインはセルフチェックにより可読性が「演出」の影響で損なわれていると感じました。
それを自主的に修正した第1案を他の方に見せたところ、「フォントの選定」と「字のスペーシング」にも改善要素があることを指摘頂き、最終的にそれらを改善した案が採用されました。

実例の紹介

ここからはKaienオンラインショップブログで代表的な「書評」「修了文」「雑記」のテーマでどのように作って来たか解説致します。
 

【こしょこしょてんろく 「商品紹介」】

こちらのブログの題材は「法廷ミステリーの紹介」既存の表紙のデザインを参考に、3Dで表紙にあるモチーフを散りばめた企画を考案しました。
しかし、試作制作の段階で鎖や本を用いるのは煩雑になりすぎる事に気づき、「影を用いた演出」を用いた1案を作成しました。
このデザインでもOKをもらえたのですが、元の表紙と比べ暗めで印象が弱い事に気づき、フィルム・ノワール風の極端な陰影を付けることでよりミステリー小説らしいデザインに仕上がりました。
 

【修了者インタビュー 〜クリエイティブ訓練の中で培った気付きと学び〜】

このブログの主題はデータチェックやマニュアル作成を担当されていた方の修了メッセージです。
インタビュー中に出ていた好きな色をヒントに紙細工と綴れ模様をイメージしたラフデザインで作成していましたが、ラフのモノクロからの彩色で躓き難航してしまいました。
そこで、他の方に相談した結果「アプリ風のデザイン」を思いつき第1案を作成、意見を伺いました。
そこで「人物がネガティブに見える」「ユーモアが欲しい」と本人の人格を知る方からの指摘を受けた結果、「マイクを擬人化」「人物を上向きに」「タイトルを変更」等に改善した修正版が採用されました。
 

【発達障害との向き合い方について】

このブログの題材は「発達障害により就労で困難を抱えていた筆者がKaienの訓練を通じてどのように改善してきたか」を語った雑記です。
企画書では発達障害当事者のブログやエッセイ本を参考にしようとしておりましたが、内容が切実なため企画書内A案を元にしつつもモノトーンで統一した第1案を作成しました。
偶然趣味でドアの3Dモデルを制作していたため短時間で完成させられましたが、「閉塞感がある」「希望が欲しい」との指摘…
そこで、提示して頂いた資料を元に、「開いた影と光芒を主題に構図を再構成」した修正版を提出、高い評価を頂き掲載されました。
 
 
以上、他にも色々語りたい事はございますが「ブログチームでは日々講師や訓練生がこのような事を考えて切磋琢磨しているのだな」と思いながらブログを見ていただければ幸いです。

これからもブログチームの活動を楽しみにしていてください。