修了生コラム―勇気を振り絞って、一般求人をされている企業に問い合わせたら内定をもらえた話②

こんにちは、クリエイティブコースを修了した訓練生です。

このたび、希望の企業に内定をいただいたので、読者の皆様の参考になればと思い、その体験談を書き綴っています。

前回は、デザインの仕事は求人数が少なく狭き門だったというお話を書きました。

今回は連載第2回です。よろしくお願いします。

 

■我思う、実務に勝る手札なし

私はデザイナーの業務経験者である。社会人経験としては1年未満だが、その後も趣味と実益を兼ねて細々と作品を作り続けて、仕事を依頼する側も経験した。

私が思うに、依頼や指示を受けて納期までに作品を作り上げる実務経験やその実績は、就活において「ソフトスキル」と同等なほど評価されるポイントである。

※ソフトスキル…職場内での円滑な人間関係の構築に役立つスキルのこと。

そのため、Kaienに入ってまず行ったのは経験があったソフトウェアの復習と、今後就活に有利になりそうな「ソフトスキル」の研究と取得。

完全に扱えなくてもいい。ポートフォリオに「できます」「練習しています」とアピールできることが重要。そう考えて、ひたすら基礎知識を付けては作品作り。

Kaienのクリエイティブ講座の課題に取り組み、わからないところはどんどん調べて覚えていく。そうやってポートフォリオの手札を増やしていった。

 

■冷静さを失ってはいけない

しかし、A社は2次面接で落ちてしまった。

デザインの技術力に問題はなかったものの、指示の誤認をしてしまったのが原因であった。実技試験中に「できる風に見せなければ!」と必死になってしまい、落ち着いて挑めなかったために発生したミスだった。

他に応募した企業も書類選考で不採用となり、次の企業候補もなくなってしまった。

悔しかった。本当に行きたかった。しかしこれも実力だ。

反省して糧にしようと対策メモを読み返して、初心を思い出した。

 

「自分のデザイン技術力は最低限あると信じる」

 

…ふと一般求人のデザイン職、B社のことが頭をよぎった。

障害者雇用の前例もない。厳しいであろうことは明白だった。

しかし魅力的だった。A社では「デザイン技術力には問題がない」との評価を頂いていた。

なにより、受けなかったら後悔すると思った。

Kaienの担当の方にも勇気をもらい、自分を信じて臆病者はまた挑戦することにした。

 

■手札が必要だ

ハローワークに相談すると、なんと交渉してもらえることになった。

はてさて、どうやって挑もうか…と考え、どこかの企業説明会で聞いた事を思い出す。

「面接は一方通行ではなく、お互いに安心感や納得を与えるもの」

「一般企業において、障害者の雇用は想像以上にハードルが高い」

このポイントをしっかり押さえようと思った。

少しでも興味を持ってもらうにはどうしたらいいか担当者の方と話し合った。

その結果、先に応募書類を作成してしまい、ハローワークが企業に問い合わせた際に売り込める材料にしてもらうことにした。

 

履歴書、障害特性書、職務経歴書、ポートフォリオ。手札を揃えた。

 

また、職務経歴書にはKaienでの訓練内容も記載した。今学習しているソフトスキルに加え、自分の障害特性の理解に取り組んでいることを記載することで、障害者雇用の敷居を下げられると考えた。

後にKaienでの取り組みは面接の話題となり、大いに役に立つことになった。

 

いかがでしたでしょうか。

今回のお話は、ここまでです。

次回をお楽しみに!