訓練について――相互理解が生むチームワーク――
こんにちは。Kaien秋葉原サテライトの訓練生です。
暦の上では秋分を過ぎ、肌寒さを覚える日も増えてきた頃ですが、皆様はお変わりなくお過ごしでしょうか。
私は今年の3月末からKaienでの訓練を開始しました。それ以来、ご寄贈いただいた古本をオンライン上で販売する「こしょこしょ あきはばら」というオンライン店舗運営チームに所属して訓練を続けています。今回はこしょこしょでの訓練について、私自身の個人的な体験をメインにお伝えしていきたいと思います。
まず、Kaienでの訓練開始後すぐに、私は難関に直面しました。間もない時は、障害特性によりこしょこしょメンバーの顔や声の判別がうまくできませんでした。「誰と誰が何を話しているのか」という状況に追いついていくのに必死で、極度の緊張状態に置かれていたことを覚えています。
この時にとった対策は、「自分から人に話しかけ、その際に必ず名前を呼ぶ」というものでした。自発的に相手の名前を呼ぶ機会を増やすことで、相手の情報を自分の頭に刷り込みやすくしたのです。この狙いは、ただ相手の顔と名前を一致させることに留まりませんでした。相手に対し、「自分はあなたと同じチームの一員として協力する意思があります」ということを行動で理解してもらおうという意図がありました。
この対策は目に見えて効果があり、業務効率が大幅に改善し、リラックスしてチームに溶け込んでいくことができました。さらにプライベートでの交流も円滑化するという嬉しい副産物もありました。この時に築いた信頼関係のおかげで、今もスムーズに業務を行えています。
次の難関は梅雨入り早々にやってきました。オンライン店舗運営業務にも慣れ、店長に指名されたときのことです。一メンバーであった時とは比べ物にならないタスク量の増加に圧倒され、頻繁に自分の業務を中断される中で、臨機応変にメンバーへのタスクのアサインやお客様との折衝を求められました。マルチタスクが苦手な私にとっては、ひとりで処理しきれる仕事量ではありません。
この時に私が対策として取ったのは、聞き役に徹し、メンバー一人ひとりの関心事を見極めようとしたことです。メンバー個々人の適性や興味を常に把握しておけば、いざという時に最適な人材に最適のタスクを割り振ることができます。それによって店長一人では対応しきれない量の課題でも、分担することで対処することができました。この時に、先述のチームメンバーとの関係性が土台として役に立ったのは言うまでもありません。
こうした経験を通して、私は『相互理解を深めていくことこそが、チームで成果を出すコツだ』と学びました。この学びを、これからの就労でも活かしていきたいと思います。