ドールハウスの世界(1)

こんにちは。KaienSLの訓練生です。

2023年2月から「クリエイティブコース」に所属して職業訓練を行っております。なにとぞよろしくお願いします。

今回は、私が訓練で取り組んでいることとして、「工芸・ものづくりの分野」での手作業を用いた訓練内容をご紹介させていただきます。

現在制作しているのは、「2階建て居酒屋 2階は座卓で畳様式」「丸太に住んでいる住人の空間」をモチーフにしたドールハウスです。ドールハウスは基本的に1/12サイズでサイズ感が基本的です。そのサイズ感を忘れずに見ていただけたらと思います。

 

今回制作しているドールハウスの完成予定サイズは、”縦*横*高さ”の順番で”約500mm*500mm*516mm=50cm*50cm*51.6cm”を想定しています。今回は2階建てなので一空間だけとなると、予定サイズは”約500mm*500mm*258mm=50cmx50cmx25.8cm”です。一空間の実寸のサイズとなるは、”約6000mmx6000mmx3096mm=6mx6mx3.096m”部屋の大きさなどは平面設計図に詳細を書いているため、ここでは省きますが土台となる床の木の厚さは18mmです。

 

⏩そもそも私はなぜ、ドールハウスを制作しているのでしょうか?


実は高校卒業後、専門学校に進学しプロダクトデザイン(あらゆる製品のデザイン)科のトイデザインを学んできました。在学中にkaienに入所し学生向けの講座であるガクプロに所属していました。個人ワークの時間を用いてブロックトイで造形を行っていました。将来的には専門学校で学んだことを生かした、手先を使った仕事をしたいと思っています。

今回は自分自身が体調を崩してしまった関係で、完成まで少々時間が掛かりそうなので、第一弾として現在制作しているモノをお見せしたいと思います。

 

⏩平面設計図をAdobe製のIllustratorで描き起こし


1つの部屋の大きさは、縦最大482mm*横最大400mm*高さ240mm=48.2cn*40cm*24cmです。残った部分はドールハウス界にはない、道路などを引いて他人との差別化を図っています。壁は円状で木材の規格の関係で9mm厚、ファサードという外観壁は10mm厚を考えています。ドールハウス内にあるキッチンと飲食スペースの壁は木材で規格サイズの5.5mm厚を想定しています。同色の2階の道路、ファサードは同様のサイズです。

 

⏩丸太風の土台部分


500mmの丸太は販売していたのですが、中をくり抜く作業だと工具で掘り続ける必要があり、丸太を購入する金銭と中を掘り下げる手間を考えて棚板を購入し500mm丸に加工しました。棚板に直接円を描くのは難しかったので紙でテンプレートを描き、ホームセンターで曲線切りに向いているジグソーを借り、ホームセンターの方に教わりながらテンプレートの少し外側に沿って自分でカットしました。

続いて、家具も一つ一つ自作しています。

 

⏩畳


江戸間の畳サイズを今回考えながら作りました。サイズは

*150mm*75mm*3mm=15cm*7.5cm*1cmです。材料はホームセンターで買った合板を2枚重ね、100円均一の畳を貼りサイズに合わせ切り込み、最後に同じく100円均一の畳のヘリを貼りつけて完成です。

 

 

 

敷居・鴨居(しきい・かもい)


敷居とは、障子・襖の下のレール部分。鴨居とは障子・襖の上のレール部分です。今回は10mm角の角材の木に彫刻刀で掘り込みを入れて作りました。堀を入れない部分にマスキングテープを貼り、彫刻刀で掘り削りました。

 

障子・襖(しょうじ・ふすま)


障子・襖ともに3mm幅で制作しています。制作した障子の種類は3つあり、荒組(あらぐみ)障子,雪見(ゆきみ)障子,組子(くみこ)障子です。襖は1つあり、戸(板)襖です。サイズは”150mm*75mm*3mm”を想定して完成させました。

 

 

 

ここまでの制作で、苦労したところはたくさんあります。

まずは平面設計図です。特に苦労点として保存してもサイズが変わるといったトラブルでなかなか終わらせるまで時間がかかってしまいました。ネット検索で解決策を見いだして図面を落とし込むことができました。

次に土台部分です。木が18mmだったことでバッテリー添付タイプのジグソーの場合、オーバーヒートで何度も止まってしまうことがありました。コードタイプのジグソーはパワフルで機械の扱いが難しかったです。

 

 

続いて畳です。久しぶりにノコギリを用いてサイズに合わせカットするときに薄い合板だからか、最初はズレが生じてしまいました。現在はコツをつかみ、問題なくできます。

 

ここからは敷居・鴨居です。敷居は3mm幅を2mm掘り削り、鴨居は3mm幅を3mm掘り削る作業でした。敷居・鴨居ともに掘り削らない1mm部分を残すことに苦戦しました。反省を基に別の方法を思いついたので実行してみようと思います。

 

最後に障子・襖です。実際に3mm幅で作ったとしても、敷居・鴨居にはまらないトラブルになったので見直して制作していきたいです。

 

続きは完成予定なので、次回の記事まで楽しみに待っていただけたらと思います。

ぜひ続編もお読みください。