「デザイン登竜門からの就活体験記」②就活編
皆さまこんにちは。Kaienの訓練生です。こちらは、前回の「デザイン登竜門からの就活体験記」①訓練編の続きです。
主にその内容を経たうえで、どのように就活を行っていたのかに焦点が当てられています。ぜひ前回を一度ご覧になってから、ご一読ください。
今回、寄稿してくださった方のご紹介
Kさん
診断名:ADHD/ASD
主な困りごと:過集中、同時並行での作業、聴覚過敏
趣味:音楽、ゲーム、アニメ、カラオケ、散歩、キックボクシング
性格:広く浅く首を突っ込みがちで、衝動的なところがあります。食べることと自然が好きです。
内定先:食品製造・販売会社(契約社員)
職務内容:事務・クリエイティブ職
就活・気づき
就活の際は、就活の軸の決定と、客観的に分析する時間を重視していました。
前者ですが、求人検索の際には、一般枠と障害者枠の比較を心掛けました。当初は障害者手帳が手元に届いておらず、障害者求人への応募がままなりませんでしたが、届いた後を想定して就活を進めました。
後者についてですが、Kaienには多種多様な自己分析のノウハウがありました。
その中で役立ったものを紹介しつつ、実際の結果をお話していきたいと思います。
【3か月目】
本格的に就活へ向けて動き始めたのはここからでした。
1 自己分析シート
Kaien提供のスプレッドシートを活用しました。自己理解、障害理解を助けてくれました。
2 CC(キャリアカウンセリング)
定期的に担当スタッフとお話して、強みや配慮事項などを一緒に探していきました。
3 よろず相談・赤ペン・面接練習
言語化できない所を一緒に考えてもらったり、客観的に見ていただいたりしました。一人では気付けなかった自分の思考・伝え方の工夫・質問の意図など沢山発見がありました!
【4〜7か月目】
5か月目は実習を優先しましたが、その他の月は書類を用意し、企業に応募していきました。
ついに内定
3社に応募して、そのうちの1社から、内定をいただくことができました。
見学、実習はありませんでしたが、面接前に店舗(兼本社)に実際に足を運んで雰囲気を知ったり、その企業が取り扱っている商品を買ったりして情報収集をしていました。
かねてから配慮を理解している職場で、我慢したり抱え込んだりせずに、自分らしく働ける場所が良いと感じ、最終的には障害者枠での就職に決めました。
意識していたこと
就活のストレスは大変なものでした。無気力になったり、気づけば眉間にシワが寄ったりしていたら、疲れや不安のサインです!ストレッチやヨガで力みや緊張を手放すように意識していました。
また一人で進めず、周りに頼ること、甘えること。ある程度自分で考えてから、相手に相談したりアドバイスをもらったりすること。
それも難しい状態の時は、その状態を伝えたうえで、お願いするようにもしていました。自分の機嫌は自分でとる!とにかく、無理しない、頑張りすぎない!そう心掛けていました。
個人的に助けになった本
整理収納アドバイザー2級認定講座公式テキスト
一番わかりやすい整理入門(第4版)
整理収納についての手順が分かります。モノだけじゃなく考え方も整理できるようになり、モノを失くすことが格段に減りました。
「整理収納アドバイザー」という資格も習得できます。
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
対人関係や自分のことを大切にできるヒントが、4コマ漫画で紹介されてて読みやすい本です。
ネコのイラストも可愛くて癒やされます。嫌いな人を自分の頭に住まわせないようにするという考え方に、なるほどなと唸りました。
「凸凹といろ。」(でこぼこといろ)
大人の発達障害がテーマの無料情報誌です。 お取り寄せはこちら。 年4回発刊。
新鮮な情報が満載!様々な活動や、特性との向き合い方を知ることができて、知恵や勇気をもらいました。
リンク先の「設置場所一覧」にて配布されているので、一度手に取ってみては!
最後に、まとめ
一生解決できないだろうと諦めていたことに向き合えて、日々少しずつ自信を取り戻していきました。自分のことも、周りのことも、より細かく、深く知ることができた、あっという間の約半年間でした。ネットでは得られなかった情報や気づきも沢山あって、これからの生活において、大いに役立つだろうなと思っています。
今まであった苦しかったことや、嫌なことを忘れるのは難しいです。けど、小さくすることはできるんだなとKaienを通して思うことができました。
以上です。ありがとうございました。
余談 これから手帳申請と退職を考えている方へ
私は手帳申請「前」に「退職」を会社に伝えました。この場合は自己都合の一般離職者になるので、失業保険の支給期間は90日間(約3カ月)になります。
もし手帳申請「後」に退職していたら、就職困難者と認められたうえで、失業保険の支給期間が150日〜360日(約5カ月〜約1年間)に延長できた可能性がありました! 一人暮らしなどの理由で収入がしんどい方にとっては、致命傷になるのでご注意を……。
このあたりの「段取りの悪さ」や「見通しの甘さ」「(医師などに)相談もせず自分で進めてしまった」のも特性なんだろうな……とその時は落ち込みました。「些細なことだろう」と思うことでも、ひとまず周りに相談して物事を進めることが大事ですね。
いかがでしたか?
Kaienではこのほかにも個人に合わせて様々な支援が用意されています。体験内容は十人十色です。
ぜひHPや、当ブログサイト内のほかの記事を覗いてみてください。バリエーション豊かな体験談をご覧いただけるはずです。
今回はこれにて終わらせていただきます。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。